1 東京都産業連関表
産業連関表とは、1年間の財・サービスの取引の実態を一定地域(国、または都道府県の行政区域など)について調べ、取りまとめた統計表です。 産業連関表は、ノーベル経済学賞を1973年に受賞した
、アメリカの経済学者ワシリー・レオンチェフ博士(1906〜1999)により開発(1936年に発表)されたもので、その有用性から、現在、世界の多くの国々で作成されています。我が国では
、全国の産業連関表の他に、道府県、政令指定都市などでも作成されています。
産業連関表は、それ自体で「経済の見取り図」として活用することができるばかりでなく、数学的手法を用いることにより、「経済分析のツール」としても活用することができます。 よく用いられているのは、経済波及効果分析で、一定の需要増や投資増によって地域経済にどれくらいの経済波及効果が見られるかを分析するものです。
東京都産業連関表では、本社活動と通勤等による人の移動に伴う消費活動を経済取引として表章し、東京都地域とその他地域との相互関係とその産業経済構造を明らかにすることができるようになっています。
東京都産業連関表を利用することで、公共事業やさまざまなイベントなどによりもたらされる東京都地域及びその他地域の経済波及効果などを分析することができます。このような東京都産業連関表の特徴をまとめると以下のようになります。
2 詳細な基本分類表の公表
基本分類表は、内生部門の東京都地域が597行×482列、その他地域が586行×471列、粗付加価値部門が11行×953列、最終需要部門が1,183行×66列で、合計すると約120万の項目で作表されています
(平成17年表)。 東京都の産業連関表は地域間表であり、さらに国の分類にはない特殊分類等があるため部門数が多くなっています。これにより、詳細な分析が可能となっています。
注)初めて産業連関表を御覧になる方は、構造を一覧できる7部門表または51部門表を御覧ください。
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2地域間表 東京都経済は密接な地域間取引を通して、他の地域と経済的な相互依存関係にあります。 東京都産業連関表は、こうした地域間のすべての財・サービスについて生産、消費、移出、移入の各取引を扱っています(下図参照)。 地域間の取引である移出・移入は非競争型、海外との取引である輸出・輸入は競争型で、競争・非競争混合型で表章しています。 これらの特徴から、地域間表を用いて経済波及効果の分析を行うことで、一定の投資増や需要増が、日本全国に及ぼす影響のみならず、東京都地域に及ぼす影響とその他の地域に及ぼす影響を詳細に分析することができます。
図 地域間表の概要
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中間需要 |
最終需要 |
生産額 |
| 東京都地域 |
その他地域 |
東京都地域 |
その他地域 |
| 産業1 |
産業2 |
・ ・ ・ |
・ ・ ・ |
産業1 |
産業2 |
・ ・ ・ |
・ ・ ・ |
家計消費 |
投資 |
・ ・ ・ |
輸出 |
輸入 |
家計消費 |
投資 |
・ ・ ・ |
輸出 |
輸入 |
| 中間投入 |
東京都地域 |
産業1 |
東京都 |
移出 |
東京都 |
移出 |
東京都 |
| 産業2 |
| ・・・ |
| ・・・ |
| その他地域 |
産業1 |
移入 |
その他地域 |
移入 |
その他地域 |
その他
地域 |
| 産業2 |
| ・・・ |
| ・・・ |
| 粗付加価値 |
雇用者所得 |
東京都 |
その他地域 |
| 営業余剰 |
| 資本減耗引当 |
| ・・・ |
| ・・・ |
| 生産額 |
東京都 |
その他地域 |
4 本社部門の設定
東京都の産業経済の特色として、資本規模の大きい企業の本社が集中していることがあげられます。財・サービス部門とは別に、これら本社機能のサービスの供給が地域相互に与える経済的影響を計測するため
、本社部門を設定しています。
5 昼間流入人口の経済活動の取扱い
都外から東京都へ通勤・通学などで流入する人と、
東京都から都外へ通勤・通学などで流出する人の消費支出に関する推計を行い、その影響を分析することができるようにしています。
6 サービス部門の充実
東京都では、
経済のサービス化が進み、産業活動に必要な情報サービス業やその他の対事業所サービス等のサービス業の経済活動に占める割合が、その他地域に比べ著しく高くなっています。
東京都産業連関表では、サービス経済化の実態を明らかにするため、国の産業連関表に設定されている部門をさらに細かく分割しています。
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